2024年8月25日日曜日

2024年にglobeに求めること

先日、globeについて質問される機会がありまして(どんな機会だって話ですが、ちゃんと謝礼が発生するやつ)。

私はglobe全盛期は小学生~中学生で、当時はTSUTAYAで音源をレンタルで聴いていて、ライブも行ったことないような立場なので、回答者としてふさわしいかな…という懸念はありました。が、その後25年間なんだかんだ聴き続けている&カラオケで歌い続けているのは確かで、実際globeについてしつこく語り続けている声の大きい人ってあまりいないので、お話しさせていただくことにしました。

たくさん質問されながら、自分でも思っていなかった「globe考」を引き出してもらえて面白かったので、営業妨害にならない程度にここにも書いてみようと思います。

・globeにどうなってほしいか

新曲を出してほしいですか? と聞かれたとき、「いやー、ぶっちゃけ全員が元気であればそれでいい」と思って。もちろん再結成して音楽活動をしてくれれば一番うれしいけど、KEIKOの病気のことがまずあり、さらに小室哲哉とKEIKOの関係のこじれ方を見れば、能天気に「みんなで仲良くしてほしい!」とは言えないわけで。

そう考えて思い至ったのは、globeというグループは、病気と離婚という口に出すのがはばかられる事情のせいで、はっきり解散もできないままずっと宙ぶらりんになっていて、ファンはそれが何より苦しいのでないかということでした。

誰もが「もう無理だろうな」と思いつつ、公式アナウンスがない以上、葬式をすることもできない。それは他の小室ファミリーにはないしんどさだなと。

同時期に活躍していたといえば、安室奈美恵と華原朋美です。安室ちゃんの活躍ぶりは言わずもがな、引退した今も、LEGENDとしてたびたびその経歴や影響力について言及されています。華原朋美は再始動して、その活動に危うさはあれど、立ち直ろうとしている姿は応援したいと思える。

(そこでいうと、30周年で元気に武道館ライブを果たしたTRFは、バラエティ番組やダンササイズでうまく商売しつつも、音楽グループとしてきちんと形を保っていて、全員無理せず元気そうで、結構理想的な生き残り方かもしれない)

なので、はっきり再結成とかそういうことは望めなくても、globe is still aliveの状態が再確認できるようなことがあればいいなと感じた次第です。

・90年代のあの空気を再発見したい

globeの活動を振り返るとき、楽曲そのもののよさはもちろん、曲が起用されたCMだったり、金のかかったステージやアートワーク、ミュージックビデオだったり、90年代後半のあの雰囲気全体を一緒に思い出すことが多いです。

先の見えない世紀末感と同時に、J-POPバブル最後のギラついた狂乱があった。カラオケカルチャーとも切っても切り離せなくて、煙草の匂いが染みついたカラオケの狭い部屋で、ひび割れた音質でもマイクが音割れしていても成立してしまうあの強度。
また個人的には「BRAND NEW globe 4 SINGLES」シリーズの、洋楽を強烈に意識したミュージックビデオも強い印象を残しています(後年のインタビューを読むと、フィオナ・アップルあたりに影響を受けているらしい)。


今となっては幻のようで、なかなか言語化しづらいあの「空気」を改めて検証したいというか、再発見してみたいという気持ちがあります。インターネット普及前、SNSもない時代だったので、どれだけGoogle検索しても、当時のリアルな感覚にたどり着けない。

GLAYやラルク、もしくはミスチルなんかのロック系のアーティストであれば、音楽雑誌のバックナンバーをあたれば資料やインタビューもたくさん見つかると思うんですが、globeってあれだけ売れていたのに(売れていたからこそ?)批評的な文脈から離れていた。でも「流行曲だから」「水物だから」と時代と一緒に消費したままで終わるには、あまりにも潜在的影響力が高かったと思うんです。

きっと口に出していないだけで、globeの影響を受けているもの、ことってあると思う。私自身がその証左なので。今、令和の時代に、もっと語り合いたい~!

ていうか改めて今回探してみたけど、マジでglobeについて言及している人って少ないんですよね。そもそもSEO的にもglobeって単語じゃ検索ハードルが高すぎて。
デビュー当初はあえてビジュアルを公開しておらず、匿名性の高いグループだった経歴と、不思議に符号したりするような気もするけど。

2024年5月16日木曜日

2024年5月に聴いている音楽など

うわ~~気がついたら2024年になっていた~~~
というわけでお久しぶりです、サイコです。
ブログをなかなか更新しないのは、忙しいとかもあるけど、明確な理由があって、普段使いのPCが起動しにくい状況だからなんですよね。
今、会社PCはノートで、家にいる間は基本それを開きっぱなしにしていて、私物のPCは格納してしまっていて。よほど個人情報を扱うような作業をするときは私物PCを取り出すんだけど、たいてい会社PCとスマホで事足りてしまうので、サイキッシュにログインすることもなく、日々が過ぎてしまっていくというわけです。

こんな体たらくだから、ごく限られた人がたまに訪れてくれるレベルだと思うし、最近はもうGoogle検索にも引っかかりにくくなっているし、もともとURLを知っている人しか見ないサイト&ブログになっていると思いますが、サイキッシュは私にとってのMessage In A Bottle、世界に向かって飛ばす落書きの裏紙でつくった紙飛行機のようなものなので、生きている限りはどれだけ不定期でも更新していきたい。

とはいえ今日は長文を書くほどの余裕はないので(子どもにYouTubeを見せながら、マンションの理事会に出かけた夫が帰宅するのを待っている)、肩慣らし的に、最近聴いている音楽など。
今ほとんどSpotifyで雑多に流し聴きしていますが、お!と思った曲やアーティストは集中的に聴いたり、個別に買ったりしています。

WILLOW

ウィル・スミスの娘…という肩書はもう完全にいらんやろ。デビュー曲「Whip My Hair」の時から地味に好きだったんですが、HIP HOPからどんどんロックやエモの方向に舵取りしていって、音楽はもちろんたたずまいが本当に格好いい女の子だなと感心している。
新アルバム『e m p a t h o g e n』はさらにオルタナティブジャズを自分なりにものにしていて、アルバムとしては過去一番好きです。
このTiny Desk Concertのライブ映像も素晴らしくて、特に最後の「Big Feelings」の歌唱に惹き込まれた。歌の力が強い。

Jordan Rakei
もともと、「なんとなく好きなタイプの、現代UKジャズの人」くらいの認識だったんですが、4月に出た最新作『THE LOOP』がめちゃくちゃいい!
広がりのあるサウンドスケープ、ストリングス隊の芳醇な演奏、肩の力が抜けた歌唱がとにかく気持ちがいい。アルバム全編にわたって「希望」がコンセプトとなっているそうで、本人の中でもブレイクスルーがあったんだろうな、いま音楽やるのがとにかく楽しいんだろうなと感じられる。

Gracie Abrams
この「Risk」という曲、キャッチーで勢いがあって、少し切なさもあって、力強くて声がクリアで綺麗で…久しぶりにこんな直球の売れそうなガールロックを聴いたよ! と思ってアーティストを確認したら、テイラー・スウィフトのツアーに帯同していると知って納得、さらになんと映画監督J.J.エイブラムスの娘さんだと知って驚き!
ルックスもいいし、おそらくニューアルバムは売りにかかってくると思う。ポップスターになる覚悟を感じる。

temp.
タイのバンド。トロピカルポップバンドと称されるとおり、メロウでムーディー、甘ったるいボーカルが特徴的。こちらは今年出た新曲。まったりすぎる感もあるけど、いいですね。
曲単体としては4年前に出たこれが特に好きかな。ゴージャスだけどレイドバックした感じ、女性ボーカルとの絡みも気持ちがよく、夕方はやめに瓶ビール片手にチルしながら聴きたい。

新東京
最後は日本のバンド。このバンド名からして好きな音楽性じゃないわけがない。
全員20代半ば、ギターレスの4ピースという構成。自分たちですでに法人化するなど、大変そうなことをさらっとやっているのが2020年代の若者らしい。
かっこつけと、自信と、軽やかさのバランスが好き。日本語の歌詞がちゃんと耳に残るところも評価しています。