2011年4月22日金曜日

内示

今日、内示が出て、異動が決まりました。
人事異動なんて忘れてたから、殆どはびっくりしたんだけど、
同時に「あ、ついに来ましたか」という気持ちもあって・・・
地震のときもそう書いたけど、私、割と常にいろんな可能性を考えながら生きる節があるので
生きていてあまり驚くことってないんですよ。
ぼーっと道を歩きながら、「ここでトラックが突っ込んでくるかもしれん!」と思っているというか。
それは極端な例だけど、デフォルトとしていろんな選択肢を考えて過ごしているので
異動が突然決まったからといって、ショックを受けるわけではなくて・・・
頭の隅で「会社員なら、いつか異動はある」と思って仕事してきたから。
でもさみしいな。さみしいけど上手く表現できない気持ちを持て余している。

3年前に入社して、自分でも予想外の部署に配属になって、驚きとためらいを抱えながら仕事が始まったけど
正直、この3年間はこれ以上ないなっていうくらい仕事が楽しかった。
もちろん辛いこと、しんどいことはあるけど、根本的に理不尽なせいで「やめたい」って思うのとはちがう。
大変なのはやり甲斐があるからこそだし、胸張って人に話せる職場だったし
自分に向いてるし、みんな優しいし、やりたいことやらせてもらえてるなって実感があった。
でも、だからこそ、いつまでも続くわけではないだろうな、とも。
私は会社員だから。
働くってのは、自由を引き換えに、その場所ごとのチャンスを与えられるってことなんだ。

「いつか異動するかも」と思って仕事してきたから、後悔はそんなにない。
でも、まだまだやりたかったことはいっぱいあったなあ、と思う。
悲しくはないけど、さみしい。

今日、「一緒に配属された同期女子同士のどちらかが異動するだろう」とわかったとき
私は彼女が大好きだったし、周りからもいいライバルと思われていたけど、
話題の中心にいるのは彼女のほうで、どちらかを選べという話になったら、たぶん彼女が残るだろうと思っていた。
不遜を承知で言えば、器用だけど華のないタイプと、不器用だけど華のあるタイプでは
異動させやすいのは前者(=私)だったんだろうと思う。
彼女に対して悔しいとかじゃなく、私が私の想像を超えられなかったのが悔しかった。

積み上げてきたものをはぎ取られて、裸で放り出されるような心持ちで、正直、さみしいと思う。
でも働くってこういうことなんだよね。
うまく言えないけど頑張る。
ありがとうありがとう、さようなら。

2011年4月16日土曜日

2010映画ランキング

今さらなんだけど、2010年の映画ランキング書いときます。
もう4月だよ!

10位 トロン:レガシー
大味な部分も多々あるんだけど愛してしまった。アクションがもう一息あれば!
ダフトパンクのテーマ曲は何回も聴いた。

9位 十三人の刺客
正しいカネのかけ方をしている、血しぶきエンターテインメント。
男だらけでもキャラがちゃんと立ってる。特に印象的だったのは吾郎ちゃん、山田孝之、市村正親。

8位 プリンセスと魔法のキス
ディズニーの才知が結集。ニューオリンズ(!)を舞台にした、美しくて夢広がるアニメ。
女キャラの扱いがとても公平で、そこに救われる。働く女子こそ見てほしい。

7位 告白
好きな映画とは言わないけど、忘れられないインパクトがあったので。
露悪的なまでの画や音楽の魅せ方は特筆すべきものがある。

6位 17歳の肖像
キュートでオシャレなタイトルロールから「いい映画」の予感が広がる。
50年代イギリスの華やかなシティライフを見せつつ、地に足付いたテーマが貫かれている。
あと個人的に思い出すことがありすぎて。

5位 ローラーガールズダイアリー
元気になれるガール映画。それ以上でもそれ以下でもないが、それ以外に何が必要だというのだ?
決戦シーンでMGMT「KIDS」が高らかに鳴り響く、あの興奮のために私は映画を見ている!

4位 武士道シックスティーン
ガール映画3連発のトリはこれ。意外な掘り出し物であった。
成海璃子×北乃きいの組み合わせだけで成功してる。ガチンコな演技バトルが眼福。
ライバル的存在に感じる、恋にも似た複雑な感情を爽やかに描いた佳作です。

3位 シャネル&ストラヴィンスキー
白と黒のタイトルロールがまず素晴らしすぎる。
官能と、そこはかとないホラー性すらまとって、「男と女」以上の関係は突き進む。
最後に見える光のようなもの。その静謐さを噛み締めたい。

2位 瞳の奥の秘密
エンタメ要素たっぷりの歴史ドラマで、最初から最後まで前のめりで観た。
本当に面白かった!
大学時代アルゼンチンの政治を学んでいたので、余計に楽しめた。

1位 息もできない
心臓がつかまれてしまって、見終わって本当に呼吸が苦しかった。
怒りを持て余して大人になりきれない男と、居場所がない孤独を鋼の心で閉め出している女子高生。
魂がぶつかりあう音が聞こえた。でも、あくまで恋じゃない!
底辺で生きる人たちの、希望も負の連鎖もえぐり出す目線が本当に素晴らしい。

2011年4月13日水曜日

マジョリティという思い込み

遅ればせながら、日曜の統一地方選について、まとまらない考えをつらつらと。
私は4年前から石原不支持ですが、今回は本当につよく「落ちてほしい」と思っていました。
個人的信条として、ひとりの人間が同じ役職を何期も続けるべきではないと考えているし
昨今の石原の発言は、あまりにも目に余るところがあったから。
彼のことを「口は悪いかもしれないが、実行力がある」と評する人は多いけど、
愛すべきレベルの口の悪さじゃ全然ないでしょう。人間性を疑うレベル。
外国人、セクシャルマイノリティ、高齢女性、そして今回の地震も。
差別発言でガリアーノはDiorを解雇されるのに、石原は都知事でゆるされるこんな世の中じゃ・・・(ポイズン)

でも民主主義である以上、選挙結果に文句を言うつもりはないのです。
ただ、結果を見てすごく思ったのは、
「自分をマジョリティだと思いたがる」もしくは「思い込んでいる」人が多いのだなあ、と。
弱者、マイノリティを排除していくやり方の対象は、“特定の人たち”だけじゃ決してない。
ひとつの弱者を潰せば、次の弱者にいくだけ。知らぬうちに、いつの間にか自分の番が来るかもしれない。
有名な“ナチスと神父のコピペ”は、この問題をわかりやすく表していると思う。
私は社会的には恵まれた階層にいるほうだろうけど、でも女性である限り“最大のマイノリティ”だと思ってるし
無一文の被災者になる可能性だってある。
自分もいつかそうなるかもしれない、と意識するのを忘れたくない。
不寛容って社会でいちばん恐ろしい感情だと思うんだよね。

とはいえ、石原が票を集める理由もわからないわけじゃなくて、求心力みたいなものは持っている人だと思う。
当確直後のNHKのインタビューで、「4年間任期をまっとうされますか?」と問われたときに
即座に「しますよ! 死ななければね ニッ」と笑ってみせたのが印象的で。
余裕こいてるというよりは、この人の性質だと思う。人好きする部分というか、笑顔が無邪気(に見える)。
あと、今回はやっぱり地震が選挙結果にかなり影響していると思います。
有事のときは、皆保守的になるものだし、そもそも地震で選挙報道もほとんどないまま投票日だったし。
そして民主党が情けなさすぎる。政権与党なのに独自候補ひとり立てられないなんて。
対立候補が東国原、ワタミじゃなくて、たとえば長妻とかであれば、もっと拮抗してたと思う。
負けてもいいから出すべきだった。民主党の限界を如実に表しているよね。

2011年4月4日月曜日

魔女SSW

Dr.Dreのシングル「I Need A Doctor」にエミネムと一緒にフィーチャーされているスカイラー・グレイ。
新進ソングライターである彼女、エミネム&リアーナのヒットシングル
「Love The Way You Lie」のソングライティングも手掛けています。
ラップなし、ピアノ伴奏のみで彼女が歌ったオリジナルバージョンがネットで聴けるのですが、これがいい感じ!


リアーナのほうが演歌っぽいというか、情念がこもってるけど
スカイラー版はメロディの美しさと、どこか漂う寂寥感が印象的です。
ほかにも、Diddyの「I'm Coming Home」や、Lupe Fiasco「Words I Never Said」といった
話題曲で印象的なフックを歌っているスカイラーちゃんですが・・・
実は彼女、フォート・マイナーの「Where'd You Go」にフィーチャーされた
シンガーソングライターのホリー・ブルックだというからびっくりよ!!
ワーナーから「Like Honey,Like Blood」というアルバムも出してましたね。
どうやらワーナーとは契約が切れたらしく、今はユニバーサルからソロ作を出す予定のよう。
ホリー名義当時から、若い娘とは思えない“本格臭”を匂わせていましたが
まだ25歳と知ってさらにびっくり。堂々としてるなあ!
あ、どうでもいいけど1986年2月23日生まれってことは、亀梨と同じ誕生日だな・・・(本当にどうでもいい)

あと、最近の音楽だと、BBC Sound Of 2011の5位につけたClare Maguireも気になります。
「The Last Dance」

神話的なスケール感、力強い美しさがぐいぐいと迫ってくるバラード。
化粧の濃さとか衣装の振りきれてる感も好きだわ。
私のなかでは、Charlotte MartinやSiobhan Donaghy、Marina And The Diamondsもそうなんですが
この手の“才気溢れすぎて、魔女だか錬金術師の域に達している女性SSW”って超好きなジャンル。
ビョークっぽい、っていうのがわかりやすいのかなあ(私ビョーク聞かないけど)
日本人だと宇多田ヒカルもそう。ちょい宇宙的な要素やゴス要素が入るのがツボ。
私は勝手に“魔女SSW”って呼んでるんだけど、いつかまとめて記事にしてみたいなあ。
黒船が紹介してたRachael Sageってアーティストも、同じタイプかも。
Rachael Sage「Vertigo」

全然知らなかったけど、だいぶキャリアのある人なのね。
結構アッパーで明るい曲も多いみたいで、掘ってみたい。