2011年4月13日水曜日

マジョリティという思い込み

遅ればせながら、日曜の統一地方選について、まとまらない考えをつらつらと。
私は4年前から石原不支持ですが、今回は本当につよく「落ちてほしい」と思っていました。
個人的信条として、ひとりの人間が同じ役職を何期も続けるべきではないと考えているし
昨今の石原の発言は、あまりにも目に余るところがあったから。
彼のことを「口は悪いかもしれないが、実行力がある」と評する人は多いけど、
愛すべきレベルの口の悪さじゃ全然ないでしょう。人間性を疑うレベル。
外国人、セクシャルマイノリティ、高齢女性、そして今回の地震も。
差別発言でガリアーノはDiorを解雇されるのに、石原は都知事でゆるされるこんな世の中じゃ・・・(ポイズン)

でも民主主義である以上、選挙結果に文句を言うつもりはないのです。
ただ、結果を見てすごく思ったのは、
「自分をマジョリティだと思いたがる」もしくは「思い込んでいる」人が多いのだなあ、と。
弱者、マイノリティを排除していくやり方の対象は、“特定の人たち”だけじゃ決してない。
ひとつの弱者を潰せば、次の弱者にいくだけ。知らぬうちに、いつの間にか自分の番が来るかもしれない。
有名な“ナチスと神父のコピペ”は、この問題をわかりやすく表していると思う。
私は社会的には恵まれた階層にいるほうだろうけど、でも女性である限り“最大のマイノリティ”だと思ってるし
無一文の被災者になる可能性だってある。
自分もいつかそうなるかもしれない、と意識するのを忘れたくない。
不寛容って社会でいちばん恐ろしい感情だと思うんだよね。

とはいえ、石原が票を集める理由もわからないわけじゃなくて、求心力みたいなものは持っている人だと思う。
当確直後のNHKのインタビューで、「4年間任期をまっとうされますか?」と問われたときに
即座に「しますよ! 死ななければね ニッ」と笑ってみせたのが印象的で。
余裕こいてるというよりは、この人の性質だと思う。人好きする部分というか、笑顔が無邪気(に見える)。
あと、今回はやっぱり地震が選挙結果にかなり影響していると思います。
有事のときは、皆保守的になるものだし、そもそも地震で選挙報道もほとんどないまま投票日だったし。
そして民主党が情けなさすぎる。政権与党なのに独自候補ひとり立てられないなんて。
対立候補が東国原、ワタミじゃなくて、たとえば長妻とかであれば、もっと拮抗してたと思う。
負けてもいいから出すべきだった。民主党の限界を如実に表しているよね。