2011年1月16日日曜日

東京にもあったんだ

「東京に空がない」と言ったのは高村智恵子ですが、私が上京して思ったのは
「東京には川がない」ということでした。
いや、正確にはある。
あるんだけど神田川とか目黒川とか石神井川とか、都心の主な川は水量が少ない。
川幅も細くて、ちょろちょろちょろ~って流れてるくらいなんですよ。
私が広島市の出身だから余計にそう思う。
広島は「水の都」という二つ名があるくらい(といいつつ、他県の人から呼ばれてるかは謎)川の多い都市で
そもそもが広島平野って太田川下流域の三角州なんだよね。
http://www.awane-photo.com/gallery/river/index.htm
広島の川の写真を紹介しているサイト。
水量たっぷりで流れも穏やか、平和公園すぐ近くの元安川では、かき船が浮かんでたりする。
家の近所にも川が流れてて、高校時代は夕暮れ時に川べりで犬を散歩させながら、いろいろ妄想にふけっていました。
自分の原風景というか、川っていうのは豊かに流れるもんだ、みたいなイメージが強いんですよ。
川べりに行けば、ぼけーっと自分を解放することができるという。

だもんで、東京で川を見ても満たされることが少なくてね。
大学時代、彼氏の家が神田川沿いにあったから風景には思い入れがあるし
桜の季節の目黒川も綺麗だなと思うけど、でもなんか・・・違う!
私の慣れ親しんできた類の川じゃないと思ってました。
多摩川にバーベキューにでも行きゃいいんだけど、そういうキャラでもないし(?)
しかし最近、東京の東エリアに興味があって、今日思い立って京成押上線四ツ木駅で降りてみたんだわ。
正直、四ツ木って何もない町なんですが、駅から徒歩1分、荒川の土手が見えてきた瞬間から興奮!
このへんは海抜ゼロメートル地帯で土手が高いから、近くに寄らないと川面は見えない。
だけど、雰囲気的にというか、見えなくても「そこにデカい川が流れてる!」ってわかるんですよ。
3階くらいの高さの階段を上がって、新四ツ木橋の入口に立って視界が開けた瞬間、ものすごいカタルシスが。
川、広い! 橋、四車線で広い! 遠く向こう岸は墨田区。薄暮のなか光るスカイツリー!
真冬の夕方の川なんてクソ寒過ぎて、私以外歩いてる人もいなかったけど
心の中でわあわあ叫びながら、約500mを練り歩いた。
http://www.sumida-gg.or.jp/arekore/SUMIDA016/arakawa/S016f.html
帰りは対岸の八広から帰りました。

これから川が見たくなったら荒川に行くわ。
隅田川もいいんだろうけど今日のインパクトは格別。