2011年8月6日土曜日

同期

最近、同い年の人たちと遊ぶのがすごく楽しい。
私、昔からずっと同い年と仲良くするのが下手で、端的に言えばすごく嫌な子だった。
先輩に可愛がられたり、後輩にちょっかいだしたりするのは楽しいけど
同級生と継続的にペースを合わせて仲良くするっていうのが、苦手で。
「同じクラスタで関係をじっくり築き上げていく」っていうことに逃げ腰だったんだと思う。
先輩や後輩は、別に毎日会うわけじゃないけど、同級生は四六時中顔を合わせなきゃいけない。
10代の私は割と気分のムラが激しくて、それは怒るとか喜ぶとかの感情的な面ではなく
「人と一緒にいたい」「いたくない」っていうところで。
要は、美味しいところどりだけしたい、自分勝手な性格なんだけど。
だからグループにもうまく所属できなかった。
だって、今日この子とお弁当食べたけど、明日は別の子と食べたいかもしれない
そんな不確定な気持ちをどうしてグループっていう枠で縛られなきゃいけないの?
超不遜なんだけど、割と本気でそう思っていた。
今でもそういうとこ結構ある。

こんなんだから、「同級生って苦手」ってなんとなく刷り込みされてしまって
大学生になって毎日同じメンバーと顔を合わせる必要はなくなったけど
やっぱり同い年の友だちはそんなにできなかった。
大学以降は特に、友だちづくり=ネットで一本釣りって感じだったし。
年上や年下なら、それだけでひとつの関係性が生まれるけど
同い年っていう地平に立っちゃうと、自分をどう表現していいのかわからなくて。
なんか、過剰になっちゃうんだよ。変な方向に。それで引かれる気がしてしまう。
あ、今思ったけど、自分が中間子であることも関係しているのだろうか。

なんだけど、ここ最近、同い年と遊ぶのがめちゃくちゃ楽しいね。
もっと簡潔にいえば、仕事して以降、(他社も含め)同期のことが好きすぎる。
仕事っていうファクターがひとつあることで、一気に喋りやすくなった。
多少特殊な業界というのもあるんだろうけど、すごく気を許してしまう。
仲間というか戦友というか、うまく言えないけど「同期」っていう響きが好き。
女子は当然だけど、男子のことも大好き。
昔は男の人と接するとき、一歩引いてしまう傾向があったんだけど
同期の男の子は、同期というだけでなんか甘えられる気がするんだよね。
中学高校と、男の同級生ってしばらくいなかったから余計に。
当然なんだけど、先輩や後輩は把握できないくらいたくさん存在する(していく)けど
同期ってほんの一握りしかいないんだもんなあ。
それを思うとすごく愛おしい。

昨晩は自分含め同期(女2・男1)+OB訪問希望の学生1人で飲んだあと
社会人だけで二次会に突入して、朝までひたすら飲んでたんだけど
なんだかうまくまとめられないくらい楽しかった!
その学生さんのダメだしをしたり(ひどい)、仕事の噂話をしたり、学生時代に読んでいた本の話をしたり・・・
そして酔っぱらって、「むり! ちょっと寝かせて!」と勝手に寝る私。
なんか、同期と飲んでると気が緩んですぐ眠くなる。
でもそれを呆れながらも笑ってくれるというか、いい感じに放っておいてくれて、ものすごく居心地がいい。
あのゆるい信頼関係は「同期」としか呼べなくて、私が仕事をしてよかったなって思う瞬間のひとつ。

* * * *

そんな感じで朝まで飲んで、帰ってシャワーを浴びたあたりで8月6日の8時15分。
黙祷のあいだ、セミの鳴き声だけが響き渡ってうるさい。
広島は今年も晴れていた。
だけどはじめて、66年前のことではなく、今年のことを思って今日は黙祷した。
「人類滅亡が回避されたのは私たちが賢かったからではなく、運が良かっただけだという事実に目をつぶっている人もまだ多い」
これは昨年の秋葉市長のスピーチなんだけど、3.11後の今になってますます突き刺さる。その通りのことが起きているから。
でももう逃げることはできないよね。