2011年8月28日日曜日

SWEET LOVE SHOWER 2011@山中湖

昨日は同期女子と一緒に、スペシャが主催するフェス
SWEET LOVE SHOWER 2011@山中湖
に行ってきました。
誘われるまで全然知らなかったんだけど、96年からやってるフェスなのね。
山中湖って行ったことないけど、たぶんオフィシャルバスとか出てるでしょ?となめてかかっていたら
直前だったのもあり、交通手段がほとんどない!
結局朝9時過ぎに新宿駅に集合して、大月→富士山駅→バスと、約3時間かけて会場へ。
しかも前日の豪雨により、会場の地面はぐちゃぐちゃ!
誇張じゃなく泥の川みたいにみたいになっていて、レインブーツで来て正解だった。諦めて裸足の人も多かった。
マキシワンピ&ヒールサンダルというおしゃれ女子を数人みかけたが、あの人たちどうするんだろうか・・・
ファッション誌の「夏着まわし30Days」の“彼氏と夏フェス♪ マキシワンピで日焼け対策もばっちり”とか参考にするとダメだよ!

以下、見たアクトの感想など。

●清竜人
去年のアルバム『WORLD』が各所で話題になったシンガーソングライター。
シンプルなバンド編成で、淡々と曲をこなしていくんだけど、ボーカルの情感みたいなものがすごい。
ソウルフルというのではないんだけど、歌が心臓のすぐ近くから発せられている感じというか、妙に生々しいというか
正直ちょっと気持ち悪さすらあるんだけど、それはいい気持ち悪さだなと。
「痛いよ」を生で聴けてよかった。
顔はミスチル桜井や松ケンをもうちょっと地味にした感じ。
MCはもうちょっと練習しよう。

●GRAPEVINE
食事しながらベンチで。
ちゃんと聴いたことないバンドだったけど、「いとこの兄貴」的かっこいいギターロック。
声が青年ぽくていいなー。
やや関西弁のMCがセクシーでした。まったりと聴く。

●木村カエラ
なんじゃこの娘・・・可愛すぎる!
くるくると舞い踊りながら走って登場して、ステージ中央でバレエのお辞儀。
それだけで観客のハートは掴まれてたよね・・・
古着風のつぎはぎっぽいスカートの下に黒のショーパンをはいていて、くるくる回るたびにそれが見える。
常にステップを踏みながら、両手を水平にしたり、真上に伸ばしたり、魅せられる。
とにかく細くて小さくて身のこなしが軽くて、同期と「ありゃティンカーベルだわ」とため息。
歌でいちばん印象に残ったのは「バタフライ」。あの曲がヒットしたのは歌詞のよさもあるけど
彼女のボーカルが一番活きるメロディライン・サウンドなんだなと思った。

●salyu×salyu
salyuがコーネリアスと組んだコンセプチュアルなプロジェクト。
バックバンドに加え、ボーカルはsalyu以外に、同じ格好をした3人の女子(salyu×salyuシスターズ)。
小さな白いハット、ボーダーT、白いショーパン、白い靴というファッションが超キュート!
メトロノーム、カスタネットなどを実験的に使った音楽・・・ちょっと表現が難しいのですが
それを野外のステージで生の楽器と声で再現してるのがすごかった。
なかでもsalyuの声は、ありゃ楽器だわ。ものすごく自由自在に高くなったり、広がったり、弾いたり。
ライブというよりパフォーマンスを鑑賞した、という感じ。
ソロライブも行ってみたいなー

●BRAHMAN
食事しながらベンチで。
名前しか知らなくて、JAPAN系のバンドなのかな?と思ってたら、いきなり宗教的なSEが・・・
「いったい何が始まるの!?」と思ってたら、怒涛のヘヴィサウンドの絨毯爆撃が!
ミクスチュアロックになるのか、とにかく音が複層になっていてヘヴィでハード。
冒頭からボーカルが客席にダイブしてるし・・・烈しすぎる!
でもMCになると静かな声で、「俺たちBRAHMAN、始めます」と宣言したのが、剣客っぽくてかっこよかった。
「このステージの木村カエラ、BRAHMAN、岡村ちゃんって変な並びだよね。
1個1個はいいんだけど、シュークリーム、つけ麺、濃厚チーズケーキみたいな、食べ合わせが良いのか悪いのかって感じで......」
というMCにも笑ったわ。落差が激しすぎるよ!
メロディラインがあってないような曲ばかりなので、好きなタイプではないんだけど、圧倒されました。

●髭
個人的な一番のお目当ては髭。
2009年のアルバム『D.I.Y.H.I.G.E.』を愛聴してるんだけど、ライブははじめてで。
なのに、ほうとうの屋台の列に並んでたら、頭2曲間に合わなかったという・・・花より団子!
しかしまあ楽しかった。盛り上がった!
ダンサンブルでファンキーなバンドの演奏力はもちろんのことボーカル・須藤の天真爛漫で大胆不敵でどうかしてるキャラ&歌声が素晴らしいね。
ヘンなんだけど愛してしまうというか、稀有なキャラクターだと思う。
ベトナムの傘みたいな菅笠が、ギターを替えるたびに邪魔になってて笑った。
あと、喉が強いなーって感心した。縦ノリじゃなく、広く横に広がっていく声。
祝祭感と多幸感あふれるライブでした。9月の野音も行きたい。
この日のベストアクト!と思っていたんだわ・・・最後のアクトを見るまでは。

●岡村靖幸
そうです・・・岡村ちゃんです!!!!!
3度目の覚せい剤逮捕から、初のカムバックとなるステージ。なんと3年9カ月ぶり。
開始時間を過ぎても始まらず、会場からは不安と期待が入り混じった「靖幸!」コールで異様な雰囲気。
マイクが置かれただけで、私と同期も「なんかマイクの位置超高くない!?」「巨人すぎるだろ!」と
テンションがおかしい状態に(岡村ちゃんは身長183cm)

私も同期も初・岡村ちゃん。
ミッチーが多大な影響を受けてるということで、その存在はもちろん知ってたんだけど
ちゃんと聴いたことは一度もなかったんです。
なんか怖くてさ・・・触れてはいけないもののように感じていました。
でもTV Bros.の表紙を見たとき、「誰このイケメン!?」ってびっくりしてしまって。
いきなり痩せすぎ!

ステージのライトが紫になって、バンドメンバーが入って、いよいよ・・・
スモークとともにぬらりと登場した岡村ちゃん、大きい!スーツ!メガネ!
よくわからんけど、なんかやたら迫力がある。
ボーカルは予想以上に野太くて、「OK! Spaceshower カモン!」ってずっと言ってた。
一曲目は「どぉなっちゃってんだよ」
噂には聞いてたけど、ひたすら踊って踊りまくる。
むしろお前がどぉなっちゃってんだよ!
正直、歌詞は半分くらい何言ってるかわからない。
サビに「青春」が出てくる曲がやたら盛り上がるなーと思ったら
「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」だった←それすら知らないレベル
MCはほとんどなかったけど
「僕が君たちに言いたいことは・・・久しぶりすぎて・・・久しぶりすぎて・・・Let's Go!」
くそわらったわ。

フェスなのにアンコールまであって(わざわざ着替えて出てきた!)
見終わって、我に返って、同期と顔を見合わせて一言。
「なんか凄かったね・・・」
「ていうかすげーキモかった!」
 いやほんとに。
見た目も、歌も、ダンスも、かっこいいのに何かが変。何かがものすごく気持ち悪い!
これ褒めてるんです。異様。変態。天才。キモい!
どうやって生きてたら、あんな人が育つんだろう?と思ってしまうレベル。シャバで自由にさせるのまずいだろ・・・
でも目が離せなくて、あれがカリスマということなのだと思う。
とにかく「キモい」しか言えなくて、あの凄さを表現する言葉がみつからなかった。岡村ちゃんに言葉を奪われてしまった。
正直、見る前はあまり期待しすぎないようにしようと思っていたというか
上の世代は「岡村ちゃん岡村ちゃん」って条件反射的に神格視してるきらいがあるけど
私はリアル世代じゃないし、そもそも聴いたことすらない。
「久々のカムバック」っていうのも、言い換えればそれだけブランクがあるってことだし。
でもねーすごかったわ。負けた。何がすごいって本当にうまく言葉にできないんだけど
生物としての圧倒的なオーラにただただ感服するしかなかった。
ああいう人がたまに生まれ落ちてくるんだよな。我々はその才能を享受するしかない。