夕方、連れて行ってもらったのは絨毯工場。
カッパドキアは昔からトルコ絨毯の産地で、ここで作られたものがイスタンブールなどに出荷されているのだとか。
ここまでトルコ石アクセサリーの猛烈なプロモーションにあっても、断固として財布の紐をゆるめなかった我々ですが
この工場では、説明がはじまって5分で「あ、たぶん買うわ・・・」と思ってしまった。
なにしろ、責任者のおじさんの日本語がめちゃくちゃ上手いのです!
「トルコ絨毯は100年もつ品質。他にはないダブルノット(二重結び)だから丈夫だし手間もかかります。
でもトルコは宣伝が下手で、日本の市場をペルシア絨毯や中国製のものに奪われていました。
でも国を挙げて数年前から本格的に進出しました。そしたら・・・今、デパートでのシェアはトルコ絨毯が40%、1位です!」
数字はうろ覚えだけど、こんな感じで話が異常に上手い。
さらに「あれ持ってきてください」と言うたびに、作業員の人が広い部屋に絨毯を広げていく。
絨毯は当然ながら素晴らしく綺麗で、そのたびため息をついていたら、部屋はいつの間にか絨毯の海に!
「東京のほうが価格が高い。新宿伊勢丹なら100万円、梅田の阪急なら80万円、でもここでは30万円。何故なら織り子さんから商品を直接預かっているうえに、政府が保護している伝統工芸だからです。さらに、この小さいサイズもつけます!」
そう言った瞬間、バッ!と玄関マット大の絨毯を投げたおじさん・・・
「ジャパネットたかたー!」と思わず心の中で叫びました。
ここからは個別の販売会。
ひとりの客にひとりの店員がつき、あれやこれやと薦められる。
さすがに大きいのを買う金はなかったが、小さいサイズならいいかなあと。
ちなみに、高級度では、シルク>コットン>ウールらしいです。
結局私は黒地にグリーン系の刺繍が入ったやつを、妹はベージュ地に淡い色の刺繍が入ったやつをまんまとお買い上げ。
これね!!!
玄関マットより一回り大きいくらいのサイズですが、くるくる丸めて袋に入れてくれます。
大きいサイズ(同行した夫婦は大きいのを買ってた。白、茶、焦げ茶の羊の毛をそのまま使ったナチュラルな色合いので超可愛かった)だと、日本まで無料で配送してくれるそうです。ちなみに妹は後で
「最初、おじさん観光客を毎日相手しなきゃいけなくて大変だなと思ったけど
あんだけ売れりゃ楽しいだろうね・・・」
と呟いていた。私もそう思う。
私についてくれた店員さんは、ジョゼフという名前のアラフォーくらいの坊主のおじさん。
やはりヨーロッパ系の血が入っているのか、下睫毛が長くて、ちょっとフランス人みたいな雰囲気も。
カタコトの日本語と英語でやりとりしてたんだが、やたら「サイコサン・・・」と手を握ってくる!
さらに「フローリングに敷いてみましょう」と別の部屋になぜか私だけ連れて行かれた先で、ソフトに尻を触ってくる。
な、なに? なんなの!?
びっくりして、ノーノーという手振りをしながら「You are so sexy!」と笑って誤魔化した。
・・・が、むしろそれがまずかったのか? 最後、お会計の際にまたしても別室に連れて行かれ(混んでたからというのもあるけど)
私の手を握り、その手を・・・
股間にすりすりしながら、「Do you like?」
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持てる限りの気力を振り絞って私「ノーー!!」
ジョゼフ「Meet tonight?」
私「ノ~~~~~~~~~!!!!!!!!!!」
完全にNOとしか言えない日本人だったわ・・・
まあそんなこともありましたが、絨毯工場はほんと楽しかった。建物自体が元宮殿で、瀟洒な中庭があったりして楽しかったよ。
ほんとだよ・・・
21時にカイセリ空港からイスタンブールへのフライトに乗る私と妹は、本来ならここでツアーは終了の予定でした。
でもご夫婦がローズバレーで夕陽を見るということで、「どうしても!」と我儘を言って連れて行ってもらった。
この夕陽が本当に素晴らしかったです。
30分でもずれると見られないという貴重な夕陽。まさに沈まんとするところを目に焼き付けた。
私、正直自然遺産ってそれほど興味なかったんだけど、360度見渡す限りの岩と夕陽という光景を見て
その考えを改めざるを得ませんでした。
このあたりはワインの産地でもあり、ドライバーさんが食べられる自生のブドウみたいな果物を摘んできてくれたりして、皆で和気あいあいとしながら、自然の神秘に見入っていた。
1日しかいられなかったから、次に来るときは気球ツアーもぜひやりたい。