2021年1月22日金曜日

2019年地中海クルーズ(3)3日目:サレルノ(ポンペイ・アマルフィ観光)

 ローマから出発したエメラルドプリンセス、最初の寄港地はティレニア海に面した都市サレルノ。本日は午前中にポンペイ遺跡を訪れ、午後にアマルフィ海岸をバスで巡るという現地ツアーです。

サレルノの美しい港。


明け方航行中、まだ暗いうちに目が覚めて、バルコニーに出たら、四方を囲む真っ暗な海、そして満点の星! カメラにはうまくおさめられませんでしたが、うわーと我を忘れて空を眺めていました。

どこでもない場所を今まさに浮かぶようにして進んでいるという感覚が不思議で、孤独で、とても満たされました。

こちらは朝起きて見えた景色。薄靄のかかる地中海の美しさよ。

ちなみにネット事情ですが、空港で借りたグローバルWi-Fiを持参していました。ただし海上ではネットはつながりません。船にWi-Fiもありますが、有料で、しかもかなり高い。

なので基本は日が出ている間(寄港地についている間)はネットができて、航行中はネット断ち。この有無を言わさぬデジタルデトックスがとてもよくて、することがないぶん夜は早く寝て、朝は早く起きられて、とても健康的に過ごせました。

一方で陸に近づいてネットが通じるとテンション上がったから、一長一短なのですが、「つながらないから仕方ない」という感覚はたまには大切だなとしみじみ思いました。

15階のビュッフェで朝ごはん。

ビュッフェ自体は屋内ですが、席は屋外のプールサイドまであります。

オープンエアの船尾で、朝の海を見ながらいただく朝食は最高でした。サーモンやチーズを取って、ベーグルに挟むのがお気に入り!

航海中は「プリンセスパター」という船内新聞が毎晩届けられ、翌日の寄港地情報や船内イベントの情報が書かれています(日本語版でした)。さらに今回はJTBのツアー客だけに配られる予定表も前夜に客室のドアの下に挟まれていました。毎晩添乗員さんがつくって、プリントアウトしたのを配ってくれていた模様。大変な仕事です。

8時20分に5階アトリウムに集合し、下船。バスに乗り込んでポンペイに向かいます。ポンペイは、ヴェスヴィオ火山噴火による火砕流によって地中に埋もれたことで知られる遺跡で、世界遺産登録されています。

ポンペイは……ま~あ暑かった!

帽子とサングラスは必須。それでも暑い! 乾いた空の下に広がる巨大な石造りの遺跡。ここがパン屋、大浴場、劇場、娼館すら並ぶ活気ある都だったとは……という感じですが、ところどころに残る生活の痕跡に感嘆したりしました。

奥にそびえたつのがヴェスヴィオ火山。

個人的には入り口を歩いているときの夾竹桃に目を奪われ、たくさん写真を撮ってしまった。
夾竹桃、ローマでも咲いていたし、地中海ではポピュラーな花木のようです。白、薄ピンク、濃いピンクのどれも美しくて野性的で、生命力を感じさせて大好きだった。広島市の市花でもあり(原爆後、草木さえ生えないと言われた土地に最初に育ったと言われています)、親近感を抱きました。

ランチはツアーで決められたお店へ。
エビの前菜、サラダ、ボンゴレパスタ、デザートのケーキ。おいしかったです。

食後はバスで、♪曲がりくねった~ アマルフィ海岸の道を走ります。
じつは旅行前は「アマルフィ……織田裕二の映画?」くらいにしか思っていなかったのですが、これが本当に素晴らしくて!
ポジターノ~アマルフィ~サレルノへと向かいました。こんな険しい山道を走るのですが
眼下に広がる自然の海岸線と、たくさんの白い船に、思わず歓声を上げてしまいます。
そして、THEアマルフィな、崖に張り付くように並ぶカラフルな家々。
写真がへたくそ~! 本当、この100倍素晴らしい景色でした。あまりにも絶景で、ずーっと口を開けて窓の外を見ていました。
レモンの産地なので、こんなかわいい看板も。
道が本当に狭く、ミニバスがすれ違うので精一杯。私は海岸側の席だったのであまりわからなかったですが、道路側の席に座っていた両親は何度もヒヤッとしていたらしい。
向かい側から来たバスの行先が「SORRENTO」になっていて、「まさに『帰れソレントへ』だ……!」と言ったら夫がウケてくれて嬉しかった。
サレルノ港に帰ってきました。堂々たるエメラルドプリンセスが見えます。

本日のディナーは、さっそくツアーとは別行動を決めていました。
16階にあるスペシャリティレストラン「SHARE BY CURTIS STONE」を、夫と二人分、朝のうちに電話で(片言でなんとか)予約しておきました。
カーティス・ストーン氏はオーストラリア出身のシェフで、テレビ番組のホストとしても人気なのだそう。船上でも一流の味を食べられる!というお墨付きなのがこのレストランです。
1人+29ドルのカバーチャージが必要となります。2日目ということもあってかそう混んでおらず、海側の席に案内されました。
前菜はシャルキュトリー。
サラダはカンパチ!
ラビオリは崩すとピンク色になって素敵だった!
シーフードはカニに。
メインはコンフィにしました。
ワインもメインダイニングとは違う、少しお高めのラインナップ。ただメインダイニングもそうですが、べらぼうに高いというわけではなく、ワインは市場価格の2~3倍くらいで、割と良心的な値段でおいしいボトルばかりでした。

割と塩気が効いた構成で、ワインが進んでおいしかった……と思うのですが、日中の観光がハードだったせいで私も夫も疲れており、あっという間に酔いが回って、あまり記憶に残っていないのが残念。
といいつつチョコレートのデザートまでおいしくいただきました。
夫は同じくスペシャリティレストランの「クラウングリル」の方がお気に入りのようでしたが、こちらもさすがの創造性、おいしさだったと思いますよ。

明日はお待ちかね、フォーマルナイトのある終日航海日です。