この日、エメラルドプリンセスが寄港するのはクレタ島で2番目に大きい街・ハニア。
赤茶けた建物と乾いた空気、生命力爆発な花々と緑が印象的な街でした。到着は12時、出航は22時ということで、午前中はゆったり。ランチを食べてからの観光です。ディナーを船外で食べられるのをとくに楽しみにしていました。
9時半からまず、下船説明会がありました。スーツケースは前日夜までに部屋の外に出しておかなければならない等、最終日にスムーズに下船するための説明です。後半はプリンセスクルーズのほかのクルーズの紹介や会員登録の勧誘でしたが……(ばっちりアラスカクルーズに行きたくなった)。
10時半からは日本人向けの「キッチンツアー」。広いキッチンの裏側を見て回ります。ワイン置き場。手前にあるのは、キープ中のワインボトル。船内でボトルをキープすると、たとえば翌日違うレストランでお願いしても、自分のボトルを出してもらうことができます。またもちろん、飲みきれなかったボトルは部屋に持って帰ることもできましたよ。船内をぶらぶら。ラテン系のお父さんと女の子。着ているワンピースの色が、海面と一緒!午後からの現地ツアーで最初に訪れたのは、アギア・トリアダ修道院。メテオラにある修道院とは同名ですが別です。「Holy Trinity(聖なる三位一体)」を意味する言葉らしい。
ビザンツ様式の建築。イコン画や写本を集めた美術館も併設されており、なかなか見ごたえのある修道院です。1枚目の写真もここのもの。どこを撮っても絵になります。修道院のそびえる丘の斜面一面、オリーブ畑。オリーブの栽培やワインづくりもさかんということで、お土産ショップには結構いろんな種類のオリーブオイルやワインがそろいます。「意外と世俗的じゃん!」つって、ここで購入した塩のことを、わが家では「金満修道院塩」と呼んでいる……(おいしいんだ、これがまた)。修道院のあと、ハニア出身でギリシャ王国の首相を務めた著名な政治家・エレフテリオス・ヴェニゼロスのお墓がある丘から、海を眺めたあと、ハニアの市街地へ。
そこそこ栄えているんですが、地元の人がちゃんと生活している感じもあって、洗練されすぎてなくて、訪れた3つの島の中ではいちばん「ロングステイしてみたい」と思ったのがここでした。クレタ島はかなり広いので、ハニアが特別かもしれませんが……2~3か月のんびりステイケーションしてみたい。
そしてハニア街歩きで特に印象的だったのが、こちらの現地ガイドさん。褐色の肌のエキゾチックな美女、名前はなんとアリアドネ! そう、クレタ島の怪物・ミノタウロスの迷宮から、英雄テセウスが脱出する手助けをしてくれた、王の娘と同じ名前。
迷路のように入り組むクレタ島を案内してくれるのがアリアドネだなんて、もうそれだけで素敵すぎます。
ちなみにクノッソス宮殿の遺跡は、ハニアではなく、同じクレタ島のイラクリオンの近くにあり、今回のツアーで訪れることはできませんでした。
名前の由来は、かつてヴェネツィア共和国に支配されていたことから。その後オスマン帝国、そして第2次世界大戦ではドイツに占領されるなど、激動の歴史を持つ島でもあります。
商店街的なアーケードを見て回るのも楽しかった。パン&お菓子屋さん。どんな味がするんだろう、食べてみたかった。
お土産にぴったりな石けんもたくさん売っています。オリーブの刺しゅうが入った袋入りのやつ可愛いね。
いったんツアーは終了し、戻る人たちはバスで船へ。希望者は残って、引き続き夕方~夜(といっても20時くらいはまだ明るい)のハニアを楽しみます。
暑かったので屋内の席に案内してもらいました。いい雰囲気なんだけど、一部工事中なのかむき出しのエリアがあったり、土壁からぽろぽろカケラがこぼれてきたりして笑った。ギリシャですな~
帰りは港までタクシーで。もし決められた時間までに間に合わなかった場合、船は待ってくれず、次の寄港地まで自力で向かうことになります。万が一のことがあったらどうしようと思いましたが、ノープロブレムで帰り着きました。
明日の寄港地はミコノス島。白い色が印象的な島ということで、夜のプールサイドでは「ホワイトデッキパーティー」が開催されました。白い服を着てきてね!という趣旨。
そして私はというと、母が持参した浴衣を着せてもらいました。着付けを習っているので、ぜひお披露目したかったみたい(別日に母も着た)。
自分の客室に帰る際、廊下で立ち話をしている欧米の女の子たちがいて、通り過ぎるとき「Great」という声が。自分のことだと思わなかったんだけど、2~3歩行ったところで振り返ったら、浴衣を褒めてくれていたようで、目配せしてくれたの、心温まる思い出です。
自分の客室に帰る際、廊下で立ち話をしている欧米の女の子たちがいて、通り過ぎるとき「Great」という声が。自分のことだと思わなかったんだけど、2~3歩行ったところで振り返ったら、浴衣を褒めてくれていたようで、目配せしてくれたの、心温まる思い出です。